季節の流れ – 3月~7月①

ブドウの木の成長に向けて

2月に入ると、ブドウの木は新芽が出始める「萌芽(ほうが)」の時期を迎えます。春の訪れと共に、ブドウの新芽を寒さから保護するために、木に藁を巻き付けるなどの対策が施されます。
萌芽期を過ぎると、ブドウの木は急速に成長し始めます。新芽からは今シーズンの葉や実をつける枝である「新梢」が次々と伸びてきます。
剪定時に想定した場所や数以外の芽や枝を切り落とし、新梢を適切な方向に整えるように位置を調整します。そして、伸びる新梢をテープなどで固定し、日光が均等に当たるように配置を調整していきます。このような作業を通じて、ブドウの木の成長を促し、良質な実を育てるための準備が行われます。

 

摘粒作業

3月中旬頃からなると、ブドウの花は満開を向かえます。この時期、ブドウの実はまだ小さく、それぞれの粒はまだ赤ちゃんのような状態ですが、徐々に形を整えていきます。
4月中旬からは、摘粒作業が行われます。ブドウの果粒が大きくなるにつれて、果粒同士が密集し、成長を妨げることがあります。そのため、摘粒作業では果粒を一つ一つ間引き、健康的な成長を促します。この作業は根気のいるものであり、果粒を丁寧に取り除いていくことで、ブドウの房は魚の骨を食べた後のような姿になります。